実家では「さあ、ルンバ動かすから皆片付けて」という母の声で、ルンバのために一家総出で家じゅうの片付けをする。家族全員での共同作業の機会なんて他にはもう滅多になくて、ルンバはわが家における農耕祭祀の祭器のような存在になっている気がする。

ある非常に厳しい上司と、二十数年部下だった人がいた。上司はあまりに厳しく、部下はつらそうだったが、「20年もいるのだからあの2人、はたから見るより師弟愛というか、絆が強いのだろう」と周囲は話していた。先日、その上司が定年退職後、数年で亡くなった。

部下は通夜にも葬式にも来なかった。